TOP2005年記録

御神酒(ビール)のおかげ?

谷川連峰/小出俣川マチホド沢 (沢登り)

飯田

【日時】2005年7月17日〜18日
【メンバー】飯田(L)、手嶋、鈴木、石井


 海の日連休だが、日・月の二日しか休めないメンバーで、どこに行こうか?と、いろいろ話したが、なんせ今年は残雪がハンパじゃない。 いくつか候補があがったが、結局、私と手嶋さんとで小出俣川の「マチホド沢」に決めてしまった。

 16日 北関東組(手嶋・飯田)と東京組(鈴木・石井)で本庄駅前の駐車場で落ち合うことにして出発したが、夏祭りのお陰で大渋滞、かなり遅れての本庄到着となってしまう。本庄駅前の駐車場に飯田車を預けて、鈴木車一台で出発。 前夜は入山口の川古温泉には水上側からも廻れることから、月夜野ICで降りずに、湯檜曽周辺で仮眠。
 リーダーとしては、早寝早起早出を心がけるつもりだったが、ビールの他に、なぜか日本酒4合ビンが2本も出てきて盛り上がってしまい、メンバーがメンバーだったため、トマの将来について熱く語り過ぎて、寝たのは3時を過ぎてしまった。

 17日 それでも、なんとか6時過ぎには起きて出発。昨晩、山用の酒まで飲んでしまったのでセブンイレブンで酒を買い足して、川古温泉へ移動した。川古温泉手前の駐車場で準備をしていると、石井君のザックからビールの匂いが... どうやら、ビールを破裂させてしまったようだ。まあ、入山のための御神酒と思って あきらめましょう。(みんな、口々に「昨日飲み過ぎてなければ飲んじゃうのに」と話していました。)飲み過ぎといえば、普通、飯田を指すが、今回は石井君が飲み過ぎたらしく、後日の集会で「行くのを止めようかと思うぐらい、飲みすぎた」と話していた。
 準備も整い、林道を歩くこと一時間程で、入渓点に到着。この入渓点からは遠く、これから登る大きな滝が望めた。入渓してすぐに大ヒラナメのセンと呼ばれる素晴らしい大ナメに出合う。 大ナメを過ぎると、右岸から小センノ沢が流れ込んできて、釜を持った15mの滝が出てくる。 飯田・手嶋・鈴木は何の躊躇も無く左岸を巻いたが、石井君は直登してきた。 石井君は二日酔いのはずなのになぁ... 途中、幸いにもウドがまだ生えていたので、採りながら進んでいくと、お待ちかね? 三 3段100mの大滝である。 水量が多めのためか、かなりの迫力でせまってくる。
 二日酔いで無ければ石井君がリード するはずの一段目を飯田がリードし、大岩でザイルをフィックスして後続を待つ。 2段目からは完全なシャワーになりそうだったので左岸のルンゼから高巻いた。 ザイルを出さずに登ってしまったが、結構高度感が出るので、出した方が良いでしょう。
 大滝を越えるとすぐに150mの 大ナメ滝だ。 落ち口は二つになっていて 右側がマチホド沢、左側が オゼノ沢。 全体的に左側を登って行く。 そのまま進んでしまうと、 オゼノ沢を詰めてしまうので 右側のマチホド沢へ戻ることを 忘れないように。
 ここでも、二日酔いの石井君 以外の3人は、気づかずにオゼノ沢を詰めるところだった。 トホホ
 この滝を越え、雪渓が出てきた先に20m程の滝があり、その手前の左岸側にちょっとしたところがあったので、滝を見ながら今宵のビバーク地とした。 近くに枝沢が流れていたので、そこで焚き火・食事をすることにする。 ここでも、飯田が手嶋さんから焚き木を受け取るときに、焚き木をビールを冷やしているところにまともに落としてしまい、エビスの500mlを破裂させてしまった。
 しかし、この御神酒のおかげか、雷鳴は遠くで聞こえるものの、私たちの近くには寄ってこなかった。
 いつものように夜は更けて、ビール・日本酒・焼酎と進み、手嶋さんはレベル2に。 鈴木さんのおかずでの食事終了後も、トマの将来について、熱く語りあったのは言うまでも無い。

 18日 朝、食事後、目の前の滝をビバーク地からそのまま左岸側をまいて滝上に。 途中、 小ヒラナメのセンというナメが出てくるが、大ヒラナメのセンとは違い、傾斜がきつく、なかなか難しい。やはり、今年は雪が多かったせいか、雪渓をくぐったりしながら、ビバーク地から3時間ほどで、ドンピシャリと小出俣山山頂に着いた。
 さて、今回一番の問題だったのは下山路である。 赤谷側に廻ってブナの木穴沢またはイラクボ沢を降りる。 十二社ノ峰に向かって松ホド沢を降りる。 オゼノ(オオビノ)尾根を降りる。 のどれを選ぶか? 結局、藪がきつくても、下降なら 何とかなるだろうということで、オゼノ尾根を降りることにする。尾根筋をはずさないように下降するが、藪のきついのは最初の1時間位で、後は大したことも無く、テープが出てくる頃には、踏み跡もしっかりしてきた。 怖れていた下山であったが3時間もかからずに林道へ降りることができた。 後で聞いた話では、6月ごろ刈払いがあったらしい。ラッキー! これも、日ごろの行い&ビール2本の御神酒のおかげだったのだろうか? 千曲橋の下の沢で、少し休んで駐車場へ林道を歩く。ちょうど、樹木が日陰になって、涼しく歩いて戻ることができた。 駐車場に着くと私のスパッツに「おヒル様」が1匹。沢で休んだときには付いていなかったので、林道の途中で付いてきたのだろう。(実害は無し) 阿能川岳付近にはヒルが多いらしいが、小出俣流域に、ヒルが増えないといいなぁ。 悩んでいた下山路も大したことが無いことがわかったので、朝、早出すれば十分日帰りできると思うが、紅葉のころ、ゆっくりと一泊でまた行って見たいと思う。  手嶋さん、鈴木さん、石井さん、ありがとうございました。天気にも恵まれて、楽しい山行ができましたね。

【グレード】3級
【行程】
7/17 川古温泉(08:30)〜松ホド沢出合(09:40)〜大滝下(10:35)
   〜大ナメ滝下(12:40)〜ビバーク地(14:15)
7/18 ビバーク地(06:40)〜小出俣山山頂(09:40/10:20)〜林道(13:15)
【地形図】水上、三国峠